天体写真を撮る大学院生のブログ

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星野写真

いて座付近の天の川とカラフルタウン 2019年3月Ver. & 最適な撮影設定について

投稿日:

milkyway201903ver.
『いて座付近の天の川とカラフルタウン 2019年3月Ver.』

F2.8, 300s*11(total 55min), ISO400
Nikon D810A + Sigma 40mm F1.4 DG HSM | Art

先日遠征してきた荒木根ダムでの2作目です。


1作目はこちら↓

今度はいて座付近の一番派手な部分の天の川とさそり座のカラフルタウンを星野で狙いました。

昇りきった3時40分くらいから撮影を始め、薄明直前までの55分露光です。

撮ってみて思ったのは、いくら南東が暗い南房総といえども高度が低い今の時期だと写野全面でカブリの影響が避けられないなということです。

特に、写野左側のいて座の天の川の方は黄色がべたーっとしてしまって上手く透明感を出すことができませんでした。

逆にさそり座のカラフルタウンあたりは55分露光でもヌケもよく、青い星雲もそこそこ出すことができました。

1年前に同じ領域を撮ったときは、2フレームモザイクで1フレームあたりは70分ほどの露光でしたが、カラフルタウン右側の赤と青の星雲をはっきりと出すことができず来年の目標としていたので、今回しっかり写すことができて満足しています。

ただ、天の川のシーズンは始まったばかりでまだまだチャンスはあると思うので今年中にここは再トライしたいと思います。

もっと天の川が高く昇って、光害の少ないタイミングで長い時間露光をかけたいですね。

目標は、

  • 透明感のある写りでカラフルな星雲をいきいきと表現すること
  • 周囲に広がる淡い分子雲を描写すること
  • コントラスト高くメリハリのある写真にすること
これらを両立することです。

また天城高原に行きたいな~


ちなみに今回はISO400という星を撮るにしては低いISO感度で撮ったんですがその理由は、「低ISOの方がダイナミックレンジが広いから」です。

ISOを下げた分、露光時間を増やして普段とヒストグラムの山の位置が同じになるまで露光しました。

階調豊富な写真に仕上げたいと思ったときに、丁寧に画像処理することも重要ですが、何よりももともとの撮影データが保持している階調が豊富な方がいいに決まってるんじゃないかなぁと最近思うんですよね。

これは結局、高ISO×多数枚スタックと低ISO×少数枚スタックのどちらがいいかという昔から議論されてきた問題に帰結するわけですが、自分の考えとしては、

天体からのシグナル ≫ 長秒ノイズ(熱ノイズ?)

で長秒ノイズが無視できるのであれば、ダイナミックレンジが広い低ISOの方に分があると思います。

それに対して長秒ノイズが天体からのシグナルと比べて無視できない場合は、高ISO, 短秒で撮影して多数枚スタックしたほうがいいということです。

つまり、撮影地の空の環境と撮影機材に依存し、一概には言えない、というのが自分の考えです。

傾向としては、天体のシグナルが大きい素晴らしい空の下での撮影、もしくは
長秒ノイズが少ない高性能なセンサーを用いた撮影ではより低ISOが適するということになります。

また、天体からのシグナルというのは撮影時の空の状態だけでなく光学系のF値にも依存するので、明るい光学系を使うほど低ISO側に最適値がシフトしますね。


この考えをベースにして、自分の撮影環境ではどこが最適ISOなのか今後検証できたらなと思います。

今回荒木根ダムでF2.8のレンズ、D810Aを用いISO400で撮りましたが、感覚では結構いい線をいってる気がします。他条件での比較をしていないのでなんともいえないですが思ったより低ISOゾーンに最適値があるのかもしれません。

以上の話ですが、あくまで仮説なので間違いがあったり不足している部分があれば教えていただけると嬉しいです。

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